「適当」という言葉は、ある時期に若者たちの間で「テキトー」が流行っていましたね。
教師が生徒に「この数学の証明はどうやって解いたのか?」と尋ねると、悪ぶれる様子もなく「テキトー」という返事。
教師はあきれて放課後呼び出し指導に・・・。
この「適当」には3つの意味があったのです。
適当とは|意味はいい加減なのか?
適:訓読み「かなう」「たまたま」
意味「ぴったり当てはまる」「基準や条件に当てはまる」
当:訓読み「あたる」「あてる」
意味「あてはまる」「道理にかなう」
ここから、次のような意味になりました。
- 程よく当てはまる。
- 程度などがほぼよいこと。
- 広義の意味で、表面上つじつまが合うように要領よく(いい加減に)言い繕うこと。「適当に済ます」「適当にやる」など
確かに「いい加減」という逆の意味がありました。
適当の類義語
- 適切:よく適合していること、ぴったり当てはまること
- 適格:資格にかなっている
- 妥当:実情によく合っている
「杜撰」「ぞんざい」「生半可」「大雑把」など
適当の対義語
- 不当
- 不適
- 過当
- 真面目
- 真摯
- 几帳面
ビジネスシーンで「適当にやっておいてね」は「いい加減にやっておいて」ではなく、「自分なりに考えてやっておいてね」という意味です。
相手の真意を読み誤らないでくださいね。